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[IPXI] 取引開始を間近に控えた最近の状況アップデート

IPXI Logo知的財産権の通常実施権の一種であるUnit License Right (ULR)を市場で売買することを目指しているシカゴの会社 IPXI について、いよいよ取引開始を間近に控えて新たなメンバーの追加などの動きがありましたので、状況をアップデートしておきます。

まず、10月4日に以下の8団体が新たにメンバーに加わりました。JPモルガン・チェース、パロアルト研究所、コロンビア大学の技術移転機関などが入っています。

Corporate Members:

  • JP Morgan Chase & Co.
  • Palo Alto Research Center
University Members:
  • Columbia Technology Ventures, the Technology Transfer Office of Columbia University

Associate Members:

  • McGladrey, LLP
  • PATENTSHIP Patentanwaltskanzlei
  • Bridges & Mavrakakis, LLP
  • Olavi Dunne LLP
  • Kerr & Wagstaffe, LLP

そして、10月23日にはヒューレット・パッカードがファウンディング・メンバーとして加入しました。ファウンディング・メンバーは、加入後1年以内に取引対象となる特許ポートフォリオを提供する義務があるため、2013年中にはHPの特許ポートフォリオがIPXIの取引銘柄リストに並ぶことになります。

Corporate Founding Members:

  • Hewlett-Packard Company
Associate Members:
  • AutoHarvest Foundation
HPと同時に加入したアソシエイト・メンバー1社を含めてメンバー数は全部で37団体となっています。
取引開始の準備については、10月16日にカナダのトロントで開催されたLES(ライセンス協会)の年次総会において取引画面のプレビューがお披露目されたようです。iam magazine の blog によると、選ばれた3つのポートフォリオについて、詳細なディスクロージャーの取りまとめなどを含む事前の準備活動が進行中とのこと。ULRの潜在的な買い手との交渉も始まっており、近いうちにニューヨークおよびシカゴの銀行及びヘッジファンドに対してプレゼンテーションを行う予定とのこと。銀行やヘッジファンドは自分自身でULRを使って製品製造を行うわけではなく、純粋に投資としてULRを購入し、値上がり益を狙う立場で市場に参加します。実需だけでは取引が成立しないため、こういった市場に流動性を供給する参加者を確保することは非常に重要です。IPXIとしては、ULRの取引によって、技術と技術以外のもの(弱い経営陣など)を一緒に保有している企業に投資するのではなく、技術そのものに投資することができるようになることに対して、機関投資家が強い関心をもってくれることを期待しているとのことです。
IPXIのCEOであるMcClureによると、取引の対象となるポートフォリオのサイズについては、1千万ドル未満では経済的に成り立たないと見ているとのこと。
最初にファウンディング・メンバーメンバーとなったフィリップスが加入したのが昨年の12月で、1年以内に取引対象ポートフォリオを提供する義務があることを考えると、年内には取引が開始されるものと見込まれます。
IPXIについては引き続きウォッチしていきます。
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IP Valuation Patent Office
www.ipval.net
info@ipval.net
Koichiro Matsumoto
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