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函館に特許事務所ができていた

今日は価値評価とは関係ない話題です。

弁護士の世界では「弁護士ゼロワン地域」という言葉があって、弁護士の偏在がかねてから問題となっていたようですが、地方裁判所支部単位での「ゼロワン」については、昨年12月に解消されたとのことです。(日弁連会長談話

ひるがえって、弁理士について見てみると、2012年6月末で都道府県別で弁理士の「主たる事務所」がないというところはありませんが、一つしかない県が二県(佐賀、大分)、二つが三県(青森、鳥取、島根)、三つが二県(岩手、長崎)となっています。そして東京はその数5,441でなんと全体の56.5%に達しており、著しい偏在ぶりです。

で、私の出身地である函館市には少なくとも私が知る限りずっと特許事務所がなかったのです。ところが、今日たまたま「発明推進協会」→「北海道発明協会」→「北海道知的財産戦略本部」→「北海道内の弁理士リスト」とたどっていったら登録番号18126号の「鶴見 淳」先生が函館市松陰町に事務所を置いていることがわかったわけです。

日本弁理士会への登録は今年の4月4日となっていますので、函館市は晴れて今年の4月から弁理士のいる街になっていたのです。ちなみに北海道で札幌以外に弁理士のいる街は帯広市だけなんです。旭川にも釧路にも苫小牧にもいないんです。

全国にあるはずの知財総合支援窓口はどうなっているかというと、函館、旭川、室蘭、釧路、帯広、北見、苫小牧に「サテライト」と称してテレビ会議システムが備えてあり、そこから札幌の支援担当者に相談するというなんともまどろっこしい形になっていました。まあ、北海道は広いからやむを得ない面はありますけど。

ところが、この函館サテライトの場所が驚きの「桔梗町379番地」でした。そんなところまでわざわざテレビ会議をやりには行かないだろうなと思うのですが、このサテライト、果たしてどの程度使われているのでしょうか。

そういう意味で、松陰町に弁理士がいるというのは実に便利だと思います。特許や商標について何か相談があるときはぜひ鶴見先生の事務所を訪れていただきたいと思います。ちなみにちょっと調べてみたら鶴見先生は司法書士でもいらっしゃるので、より幅広くいろいろな相談に対応してもらえそうです。

函館からはいまだに地域団体商標も出ていません(「函館がごめ昆布」は出願しないんでしょうか)し、イカール星人やガゴメマンの著作権等はどうなっているんでしょうか。全国的な人気になっている「くまモン」は権利を熊本県が買い取ったうえで、無償で使用許可を出すことでうまくいっているようです。(仕掛人が小山薫堂氏というのもありますが)

自分が全然役に立っていないのは申し訳ないのですが、函館市は知的財産とうまく付き合っていってほしいと思います。
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IP Valuation 特許事務所 / www.ipval.net
Koichiro MATSUMOTO / kmatsu@ipval.net 


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鈴木康介

できれば、長万部にも、出張して頂きたいですね。
我々は、カードを買いに函館に行っていましたので、
函館から長万部は近いと思うのですが。。。
by 鈴木康介 (2012-08-15 23:34) 

松本浩一郎

鈴木様、コメントありがとうございます。
函館市民からすると長万部までは約100キロの彼方なので、正直言って近いという感じはしないのですが、、、
かにめしが食べたいです。
by 松本浩一郎 (2012-08-15 23:42) 

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